作ったり考えたりの記録

Perspective drawings

3月11日@宮城県南三陸町

3月11日。素晴らしい快晴。

 私は朝8時45分から南三陸ホテル観洋が主催する語り部バスに乗ってきました。


 語り部バスとは、震災の記憶を風化させない為に南三陸ホテル観洋が取り組んでいる事業の一つで昨年2月から行われている1時間ほどのバスツアーです。
渡邊さんと仰る男性が2011年3月11日の当日の様子などをガイドしてくださいました。

 この日は戸倉小学校、志津川病院、高野会館、ベイサイドアリーナ周辺の仮設庁舎や、仮設住宅、防災対策庁舎などを訪れました。
 渡邊さんが語ってくださったエピソード等をすこしご紹介します。

【戸倉小学校】 
  3/9日にも大きな地震があったため、職員会議にて避難経路を検討。さらに高い場所に換えることとした。3/10にも新しい避難場所での訓練を行ったため、11日の大津波の際にも迅速に逃げることが出来た。校舎は倒壊したが、避難した児童と教職員は生き延びた。(参考)


【高野会館】
  海から近くに立っていた宴会場であった。
当日は高齢者福祉施設での年度末お楽しみ会が開催していた。地震後、急いで高齢者を最上階に上げ、外を歩いている人を「高台まで間に合わないから入れ」と説得して最上階に避難させた。コンクリート製の頑丈な建物であったため、津波に持ちこたえることが出来たが最上階まで波が来たそうだ。(参考)

【ベイサイドアリーナ】
元々は体育館だが、高台にあるため、震災以降は市役所などの仮庁舎、避難所、自衛隊の野営地などとして活用された。いまでは町の中心機能をここに置いている。慰霊祭などもこの建物で行われる。

【防災対策庁舎】
 これをお読みいただきたいですが、壮絶です。この庁舎は「取り壊しか、残すか」いろいろと議論されているそうです。多くの人がこの場所で祈り、花束を持ってお参りしている場所です。(Rちゃんのご主人はここにお勤めしていたので私としては複雑な気持ちです)



【語り部:渡邊さん】 
ホテル観洋も当日はお客さんを避難させ、炊き出し等を行った。
志津川では、7割の商工業者が廃業となり、人の流出が激しい。300人いた従業員が150人に減ってしまった。
町の景色が変わり震災の記憶が風化しないようにと、このバスツアーを始めたそうだ。
 渡邊さんの「なにげない毎日の暮らし、家族を大切にしてほしい」という言葉が印象的だった。彼自身も奥様、お子さんと会えず不安な日々を過ごしたそうだ。いまは仮設住宅に居るが新たに子どもも生まれ、楽しく希望のある部分も多い、と語っておられた。
 「愛する人、大切な人との関わりを大切にする」。当たり前のことが当たり前じゃなくなる震災を経験して、その大切さを強く思ったそうだ。いいお話だった。
________

  
 ホテルのチェックアウト後、幼い頃に親しくしていただいたSさん(Rちゃんのお母さん)のお宅にお邪魔しました。悲しい話、辛い話もなさっていたし、私たちもたくさん泣いてきました。
同様に、震災を縁に色んな人から支援されたこと、思いやりの気持ちを貰って嬉しかったことなども話していました。

 Sさんたちはものの見方やアプローチの仕方が非常に建設的で、「明るい光を見つめる」ことに長けているひとたちなんですよね。
 Sさん自身がもつ「強さ」というのは本来持っている性格から来ているものなのか、震災の生活で培ったものなのかは分からないけれど、会いにいってみてほっこりと暖かく優しい気持ちになって、逆に我々が元気を頂いて帰ってきた、といった感じがします。
「モノを失っても失わないもの」ってあるんだと思う。
【ちゃんと幸せに生きる】と信じ続けるって大変なことだけれど、明るい光を見つめようとすれば、明るいものが見えてくる、そんな心のあり方を教えてもらったように思いました。


 母がSさんがゆっくり話をしたいというので、私は夫とともに「さんさん商店街」へ行きお昼を食べてきました。
震災の日でもあり、多くのお客さんで賑わっていました。相席になってご一緒した男性は千葉の方でした。「縁もゆかりもない自分だけど、去年居ても立っても居られなくて去年南三陸に来たんです。以降機会があれば訪れているんですよ」と仰っていました。会社休んで来てくれたんだなあ、うれしいですよね。

(キラキラ丼を食べてきました)


 午後はスケッチ。

 南三陸の防災対策庁舎は取り壊されるとのことだったので、人が少ないうちに描きました。
 凄く寒かったですが、この寒さを体感したくて(スケッチブックが飛んで紙がびよびよになりましたが、)無理矢理描いてきました。下手くそすぎる…。orz


 風が強くて、1時間ちょっとの間にトイレに3回も行きました…でも近くに仮設トイレが無かったり、あっても汚れていたりして、「普通にトイレが使える状態の有り難さ」を実感。



2:46分 防災対策庁舎の脇で黙祷。
 花を手向ける人たち、涙する人たち。
 報道関係の方が多くいらしていました。
 

(大黒様と、仏像の一部が落ちていました。車に踏まれそうだったのでちょっと脇に移動してあげました)

 その後は母と合流して実家→仮眠&夕食を取って、盛岡に着いたのが10時近くでした。
盛岡では去年同様に部屋の電気は付けず、停電で暗かった3月11日を思い出しながらキャンドルで静かに過ごすことに。
 家族や友人のいる有り難さ、日常の「今」を過ごせることに感謝一日を終えました。


今年は、沿岸のあちこちにもっと足を運びたいと思います。
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■ プロフィール

nyororo

Author:nyororo
にょろろ(狩野直子)
射手座 B型。

高校の美術教師として勤務後、2007年よりフリーで仕事をはじめました。 現在は狩野直子名義で水彩やイラストの制作、スケッチ教室で講師をしています。
エコールドマシェリ「毎日を彩るスケッチ日記」
JEUGIAカルチャー盛岡「透明水彩スケッチ」
マシェリにて月一回の連載「季節を彩る岩手の野鳥」のイラストを描いています。

にょろろ名義では手帳や時間管理のイベントやオフ会を主催したりしています。
「ジブン手帳公式ガイドブック2017」(実務教育出版)「測量野帳スタイルブック(エイ出版社)藍玉さん著 「まずは書いてみる」(KADOKWA)「手帳事典2018」(玄光社)「に掲載されました。「箇条書き手帳」でうまくいく 初めてのバレットジャーナル (Discover21)に掲載されました。

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